育休ino-9からの→学童保育【いのまん】起業に向けて

男性の育児休暇についての経験を書くという名のほぼ育児日記 から夢を叶えるための日記へ

育児休暇終了まで26日

自己肯定感(3/6)

 在住の市の公民館で行われた高垣忠一郎先生の「生きることと自己肯定感」という講演会を聞いてきた。

高垣先生の言う「自己肯定感」とは「自分が生きていることをまるごと認められること」であると定義していた。つまり、自分のいいところだけでなく、自分のダメなところも受け入れられてこその自己肯定感であるという。

自分の能力や自尊感情だけに目が向いている自己肯定感は「競争的自己肯定感(西欧的なセルフ・エスティーム)」であり、上手くいっている時には問題ないが、それが通用しなくなった時、すぐに「自己否定」に変わってしまうのだという。

一方、自分が自分であって大丈夫。自分のダメなところも含めて、自分をまるごと肯定できる自己肯定感「共感的自己肯定感」と言うそうだ。

本来ならば、その共感的自己肯定が育たなければいけないが、現代社会は競争社会であり、効率化を追求していく社会であるため、いうなれば「高速道路」と化し、競争的自己肯定感ばかりに比重が置かれている。スピードにのれている間はいいが、疲れたから休もうとサービスエリアに立ち寄ろうものならば、また本線に合流する際には莫大なエネルギーが必要となる。そうした状況が、不登校やひきこもりの人間を増やす原因となっているのだと。

自己肯定感を育むには「さよならとこんにちは」を大切にしなさいというメッセージがあった。さよならとこんにちは=自己の再構築である。例えば、うつ・不登校・ひきこもりなど、そうした問題と出くわしたのなら「そうなる以前の自分に戻りたい」と思うが、そうではなく「そうしたことをきっかけに、いままでの自分とは違った、新しい自分に生まれ変わって、再出発すること」が大切であり、それで本当の意味での自己肯定感が育つのだという。そして、それは時間がかかることなので、焦らず気持ちに寄り添っていきましょうということだった。現代の資本主義システムの中での優秀な「人材」を育てるのではなく「人間」を育てましょうという話はとても為になった。

今日の講演の内容をかみしめ、これからも子育てをがんばろうと思えた。